仮面ライダーゼロワンとジオウの劇場版。ジオウ側は歴史改変のタイムジャッカー出現のためだけという感じ。
主題はゼロワン側の、父と子の互いの夢を叶えるお話です。
ある朝、或人が寝坊して焦りながら出社(このとき、バイクの走り方を見ていると、一時停止も横断歩道前の停止もキチンとやっています。コンプライアンス問題なし)。すると飛伝インテリジェンスはヒューマギアのウィルが社長となっており、すべての社員もヒューマギア。或人は指名手配犯になっています。
そこから或人を助け出したのは、レジスタンスとして活動しているAIMSの不破と唯阿。東京郊外にあると思われるレジスタンスの拠点の一つへ連れて行かれると、そこにはイズが。彼女は他のヒューマギアと異なり、人間側に味方して情報を流していました。ただ、人々のリズを見る目は厳しいものでした。
一方、普通の高校生としての世界に生きていたソウゴやツクヨミ、ゲイツ。突然ヒューマギアだけがいる教室に一変。歴史改変に対して記憶が書き換わらないジオウチームは、何処からともなく現れたウォズに窮地を救われ、ジオウとしてタイムジャッカーの捜索を開始。
或人と合流できたジオウチームはデイブレイク発生時の2007年へ。そこは飛電インテリジェンスがヒューマギアを開発、市販を開始した時代。
開発工場で一部のヒューマギアが暴走、人類を殲滅せんと襲う事件が発生。そもそもその原因は、飛電インテリジェンスが開発したヒューマギア用ネットワーク衛生「アーク」。社長秘書のウィルと飛電其雄(或人の父代わりのヒューマギア)が、ヒューマギアが笑える世界を作るため、アークにその回答を求めたことでした。アークが出した答えは「人類の滅亡」「ヒューマギアだけの世界」。アークはすべてのヒューマギアに人類滅亡のためのコードを送り込みます。其雄もそのコードによって或人と戦うことに。残念ながらアークの打ち上げは成功し、ジオウのライダーの力はタイムジャッカーのフィーニスに奪われます。フィーニスはライダー1号の姿を模した巨大なアナザーライダーに変身。「ライダーの力は悪の力だ」と宣言します。
確かに、1号ライダーのときから、ライダーは悪の組織に改造された人間が、脳改造を受ける前に脱出したことで始まりました。
アークの打ち上げを阻止できなかったことでこの時代での歴史の修正に失敗したライダーたちは現代に戻ります。そしてイズはレジスタンスの子供を助けるために、代わりに捕まり処刑されることに。
処刑場は飛電インテリジェンスの株主総会。或人が駆けつけ「ヒューマギアと人間が一緒に笑える世界が俺の夢だ」。ここでシェスタが緊急動議。社長にふさわしいのは或人かウィルか。人数では賛成票が上回ることはありませんが、反対に回っている其雄が大株主であるため、この人が賛成に回れば動議は成立。そして其雄は或人に向かって「夢のために俺を超えてみせろ」と。
彼はアークのコントロールは受けていませんでした。彼はヒューマギアが笑えると同時に或人と一緒に笑える世界を求めていたのです。
最後に笑って終われた彼は、とても幸せだったのだと思います。
ライダーたちは各々の敵を撃退し、最後にアナザー1号をジオウとゼロワンで倒し、レジスタンスはアークに代わるネットワーク衛星「ゼア」を打ち上げ、全てはもとの歴史へ戻り・・・
これで、テレビシリースのゼロワンで「アーク」とは何か、なぜ遺跡のような場所にあるのかが判明します。
また、ゼロワンドライバーが作られた経緯も、或人がヒューマギアの笑える世界を目指す理由もはっきりしました。
令和時代の1号ライダーゼロワン。これからどんな物語を見せてくれるのか楽しみです。